生贄教室

化け物が建物を破壊したときに逃げ道はあるのか。
色々と相談しないといけないことはあるはずなのに、自分たちのことばかりを話した。

「結局さ、いいクラスだったのかもね」
理沙がため息交じりに呟いて、教室内を見回した。
もうふたりしかいなくて、広すぎる教室内。

昨日の放課後まではここに10人の生徒と1人の先生がいた。
クラスはまぁまぁにぎやかで、みんなの笑い声が溢れていた。
「そうだね。だけど、私達が生贄に残った理由もあったと思う」

「どういうこと?」
聞くと美麗は真剣な表情になり、うつむいた。
「みんなの本性。あの、黒い部分が化け物の好物だったのかも」

「化け物は悪意を食べる?」
「うん。実際はわからないけどね」
話している間に化け物がまたのっそりと動き出す。