「やっちゃん」
「どうしたの飛香。あれ、菱田は?」
最後のリフレクションイベントは、旅行中に同行したカメラマンが撮影した写真をスクリーンで上映する。
その準備を進めるやっちゃんは手を止めて私に向かい合った。
「いなくて…外、探してくる」
「えっ?外って、抜け出すの?」
「うん、心当たりがあるし…ちゃんと話したいから」
私がそう言うと、やっちゃんは少し考えてから分かったと頷いた。
「先生は適当に誤魔化しておくから、ちゃんと話してきなよ」
「うん…!ありがとう」
私はそのまま、鞄も何も持たずに宿泊施設を抜け出した。



