宿泊施設に戻った私たち。
修学旅行は、最後のリフレクションイベントを残すのみとなった。
「終わっちゃうねー」
「もう1回行きたい」
「3日前の今頃はー…」
皆からは、口々に終わりを惜しむ言葉が溢れてくる。
「委員長、アイツまた消えたよ」
そんな中、1人のクラスメイトが私にそう言った。
「ほんとに?」
辺りをキョロキョロと見回したけれど、確かに菱田くんの姿は見当たらない。
さっきまで、大人しく輪の中にいたはずだけど。
探しに行くか迷ったけれど、ここで無視するのも変な空気になる気がして、いつも通り「探してくる」と言って宿泊施設内を回った。
けれど、菱田くんは見つからない。
15分は探したと思う。
こんなに探して居ないということは、宿泊施設の外に居るとしか思えなかった。



