真っ青な顔で、グッタリとしているその姿は、紛れもなくオレの好きな女で。 思わず駆けつけようとしたオレを、英語の教師が制止した。 「落ち着きなさい。ただの貧血みたいだから、逆にそっとしておいてあげたほうがいい」 ……貧血? あの、健康な美咲が? 授業中も、アイツのことが気になって全く集中できなかった。 本当は、今すぐにでも駆けつけてやりたい。 1分がこんなに長く感じるのは初めてだった。