「宏…ちゃん?」 「すげー心配した」 ギュウッと、私を抱き締める腕に力が入る。 ……宏ちゃんのにおい。 あのジャケットと同じ。 「…大丈夫だよ?」 「頼むから…心配させんなっ…!」 「…こ…ちゃん?」 私の首筋に、温かいものが流れてくる。 「…泣いてるの?」