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都営地下鉄 大江戸線で新宿駅に到着し、改札を抜け駅構内を進む。
「寒っ」
毎日最低気温を更新し、地上に出ていなくても底冷えのような冷気が体を覆う。
スマホに送られてくる画像をチェックしながら、予約してある店舗へと歩く。
「このクソ寒い中、TDLって…」
無意識にフッと笑いが漏れた。
*
十五時少し前。
待ち合わせ場所に停車している車の後部座席に乗り込んだ。
「出して」
ハザードランプを点灯させ停車していた車が、緩やかに発進した。
「……ん?」
いつもは新宿駅前から国道二十号線で半蔵門方面へと向かうのだが、車は首都高速四号新宿線のETC専用ゲートを通過した。
「えっ……何?」
高速道路だから、一方通行で信号もない。
平日の昼間だから、輸送トラックはあるものの比較的高速道路は空いていて、走行する車が止まることはない。
ものの数分で三宅坂JCTを通過し、首都高速都心環状線へと。
思わず振り返って後方の車両を確認すると、黒塗りの車が数台。
そのうちの二台が速度を上げ、追い越し車線から車両の前方へと。
そして、首都高速の出口(右側)を塞ぐように車両の右側(追い越し車線側)にぴったりとくっつく黒塗りの車。
左側の車線にも同じようにぴったりと黒塗りの車が……。
恐怖のあまり助けを求めようとスマホを取り出した、その時。
運転手の男が、手のひらサイズのものをチラッと見せる。
「無駄だ」
妨害電波装置。
電話をかけることも、メールを送ることも不可能。
まるで護送されているかのように車列を組んで……。
都営地下鉄 大江戸線で新宿駅に到着し、改札を抜け駅構内を進む。
「寒っ」
毎日最低気温を更新し、地上に出ていなくても底冷えのような冷気が体を覆う。
スマホに送られてくる画像をチェックしながら、予約してある店舗へと歩く。
「このクソ寒い中、TDLって…」
無意識にフッと笑いが漏れた。
*
十五時少し前。
待ち合わせ場所に停車している車の後部座席に乗り込んだ。
「出して」
ハザードランプを点灯させ停車していた車が、緩やかに発進した。
「……ん?」
いつもは新宿駅前から国道二十号線で半蔵門方面へと向かうのだが、車は首都高速四号新宿線のETC専用ゲートを通過した。
「えっ……何?」
高速道路だから、一方通行で信号もない。
平日の昼間だから、輸送トラックはあるものの比較的高速道路は空いていて、走行する車が止まることはない。
ものの数分で三宅坂JCTを通過し、首都高速都心環状線へと。
思わず振り返って後方の車両を確認すると、黒塗りの車が数台。
そのうちの二台が速度を上げ、追い越し車線から車両の前方へと。
そして、首都高速の出口(右側)を塞ぐように車両の右側(追い越し車線側)にぴったりとくっつく黒塗りの車。
左側の車線にも同じようにぴったりと黒塗りの車が……。
恐怖のあまり助けを求めようとスマホを取り出した、その時。
運転手の男が、手のひらサイズのものをチラッと見せる。
「無駄だ」
妨害電波装置。
電話をかけることも、メールを送ることも不可能。
まるで護送されているかのように車列を組んで……。



