「そういう配慮出来るから、俺」
自信満々に言ってるとこ悪いけど。
…配慮でもなんでもないし、こんなの。
あたしはヒヨのベッドに腰をおろして、敷布団に寝ようとしてるヒヨを見下ろす。
「一緒に寝ようよ」
…は、ってヒヨの小さな息。
時間が止まったみたいに、一瞬の静寂。
部屋暗くて、よく見えないけど。
たぶん顔赤いでしょ、ヒヨ。
「…冗談」
「じゃないよ。離れ離れなんて寂しいじゃん」
本気だし。
…10年間、寂しかったし。
ね?
一緒に寝ない理由を探すほうが難しいでしょ。
「はぁ」
幸せ逃げた。
…でも、あたしが代わりに捕まえとくね。



