【完】子犬なんかじゃないから、いただきます。






「おまたせ」




リビングに戻って、声をかける。
マグカップの中はもう空っぽ。




「羽依、ご飯どうする?」




キッチンからお母さんの声。
あ…ご飯…。




「んー…どうしよう……時間、ない?」




困った顔をしながらヒヨに目を合わせる。
ヒヨはスマホで時間を確認したあと、小さくため息をついた。





「俺待つし、食ってけば?」


「やった」





朝ってなぜかおなかすくよね。
一日を頑張るために、朝ごはんは大事。





「羽依、昨日帰ってから勉強した?」


「してない。ヒヨは?」


「俺も」




なんだ。じゃあ仲間だね。



お母さんが焼いてくれたハムと目玉焼きが乗ったトーストを頬張りながら幸せをかみしめる。




なんて幸せな朝…。
超ハッピー。