【完】子犬なんかじゃないから、いただきます。






ヒヨが肩落とすの?
断られる前提だった?



…でも、ごめんね。



ヒヨと一緒にいるうちに、あたしも肉食へと進化したみたい。





「ヒヨになら、なにされてもいい」


「……羽依って、」





そこまで言いかけて、小さくため息。



…あたし、って?





「…マジで理解できないくらい、かわいい」





あーあ。
責任取ってよね。



あたし、もうヒヨから抜け出せない。




ヒヨにしかこんなあたし見せないよ。
特別なの。



幼馴染とか関係なしで。
…大好きだから。





「じゃあ、さ」





ヒヨ。
机から、身を乗り出した。




「遠慮せず、いただきます」





くちびるに甘く噛みつかれた。



…胸焼け、しそう。
もうしばらく、甘いものいらない。



これだけでじゅうぶん。



でも、もっと足りない。
…甘く溶かして、ヒヨ。




もっと、ヒヨで頭いっぱいになりたい。





「…ひより」


「っ……ずるい、から」





不意に名前をちゃんと呼んだら。
顔、赤くしちゃった。




…かーわいい。ひよりくん。




あたしの、あたしだけの。




だいすきな、王子様。
兼、オオカミくん。