【完】子犬なんかじゃないから、いただきます。






「ヒヨのことが好き」




言えた。
ちゃんと、言えた。



…泣きそう。
まだ伝えただけなのに、心のダムが崩壊しそう。





「好きって…そういう意味の?」


「だからそういったじゃん……」


「マジか……え、」




あたし以上に困惑してる、目の前の幼馴染。



いいから…。
はやく、続き聞きたくてそわそわしてる。





「……ヒヨは?」





確信犯だけどね。
わかってるけどね、ほんとは。



だって、両想いかわからない状態で告白なんて、それこそ怖すぎる。





「…羽依さ、一緒に初詣行ったの覚えてる?」


「え、うん…」




いきなり、なに?
まさか初詣の話を掘り返されると思ってなくて戸惑う。