【完】子犬なんかじゃないから、いただきます。








「…で、付き合ったの?」





呼吸が止まった。
数秒。



学校は終わったはずなのに、いま目の前にいるのはヒヨじゃなくて、原田さんで…。




あたしを、切れ長の瞳でじっと見つめる。




…綺麗な顔立ち。
誰が見たって”彼女にしたい女No.1”。



それなのに、ヒヨは原田さんを選ばなかった。



…あたしを”俺のもの”って言った。
あいにく、そこまで鈍感じゃない。



だけど、怖いのは事実。
”好き”だなんて、簡単に口に出せない。




好きな人に好きと伝えられた原田さんは、それだけであたしより強い。
…それだけは確かだから。





今日は、春休みが始まって一週間目。
たまたま駅前まで出る用事があって。



その帰り。
駅前のコンビニで、原田さんと偶然会って…。




せっかくだしお話ししようってなって、近くのカフェに入った。




コーヒーが似合う。
原田さん。



あたしなんかとは打って変わって超大人っぽい。