「日依、羽依ちゃん本人の前では言わなかったけど、裏で羽依ちゃんと結婚するって言ってきかなかったのよ」
「……え」
そうだったの?
全然初耳なんだけど。
「あー、もう。その話はいいだろ、終わり」
…否定、しないんだね。
そっか。
あたしと結婚したかったんだ。
…今、は?
それを聞くのは、また今度にしようかな。
「昔の話とかどうでもいいし。それより、最近の羽依の話とかしろよ」
「え! 最近の日依の話? いいわよ、日依ってば最近家では……」
「話聞けよ母さん!!」
え…なに?
めちゃめちゃ気になるけど。
ヒヨが「それ以上喋ったら家の手伝いなんもしない」って睨みきかせてるから、聞けなさそう。
今度、こっそり聞こうかな。
だって、こんな必死になってるヒヨ見たことない。
…新鮮なヒヨを見れて、満足だから、いいや。