「羽依ー、部屋の片づけ終わったー?」





今日、年末。
12月30日。



ただいま大掃除中。




お母さんに呼ばれて部屋から顔を出す。





「終わったぁ」


「ゴミ出た?」


「ちょっとだけ」


「じゃあここ入れて」





大きなゴミ袋を広げるお母さん。
その中に、部屋でまとめたゴミの入ったビニール袋を投入。




…はぁ。
心は未だ沈んだまま。



あたし、葵のこと振った。

…振っちゃった。




あれから、まだ三日しか経ってない。
全然、気持ちの整理ついてないよ…。




だけど、何より驚いたのは、葵が…。





『絶対、城田と付き合ってよ』




葵が、あんなことを言った。