俺は羽依の体を離す。
もう、必要以上にくっつかない。
「俺と一個だけ約束してよ、羽依」
「…うん…?」
大事だからね。
一回しか、言わない。
「絶対、城田と付き合ってよ」
「っ……え」
驚くよね。
でも聞き返さないで。
もう言わないから。
俺も、悔しいよ。
だけど……羽依が、よく知りもしない男と適当に付き合うのは、もう見たくない。
「課題、続きしよ」
「……うん」
暗い顔しなくていいの。
俺の前では笑ってて。
弱音だったらいつでも受け止める。
もちろん、友達としてね。
大好きだったよ、羽依。
俺の、約4年間の片思い。
ここに、終止符を打つ。