【完】子犬なんかじゃないから、いただきます。






もう、とっくの昔から抑えられてなかった。
好きすぎて、理性なんかあってないようなもの。



俺さ、よく耐えたほうだよね?




ご褒美ちょうだい、羽依。




勝手に解釈して、羽依の腰を抱き寄せた。
「わっ…」と小さく声を上げる羽依に、また胸が高鳴る。





「あ、葵……っ!?」


「ん、ごめんね」





ごめん、ほんと、ごめん。
こんなに好きで、ごめん。



俺だけが大好きで、ごめん。



何年追いかけても諦められなくて、ごめん。




…羽依のことね、好きになりすぎたみたい。





「あ、謝んなくていいんだけど…」





羽依は優しいからきっと許してくれる。



今、俺が”好き”って言ったのだって、聞かなかったことにしようとしてるでしょ。




…優しい、から?



ううん。
それは優しさじゃないよ。




…残酷。




そう、羽依は、残酷な天使だ。