「羽依ってほんと幸せそうに食べるよね」
「そう? 確かに、お菓子食べてるときがいちばん幸せ」
ふーん。
…その幸せ、塗り替えてやりたいなぁ。
「葵がいちばん幸せを感じるときっていつ?」
何気なく聞いたんだろうけどね。
そんなの愚問。
「羽依の隣にいるときかな」
あー。
顔、真っ赤。
かーわい。
「……あ、そ、…そう。それより、これ美味しいよ。紅茶味のクッキー」
またはぐらかした。
しかも、またクッキー。
ふっ…と笑って、羽依から目をそらす。
分かってるよ。
受け止めたくないんだよね。
俺の気持ちなんか、とっくに気づいてるはずなのに。



