「あ、お菓子……お菓子、いっぱい持ってきたよ」 ごまかし方下手だね。 そういうところもかわいい。 「栗味のクッキー…食べる?」って、控えめに俺に差し出す羽依。 なにそれ。 まだそんな秋っぽいの売ってるんだ。 「これね、秋のうちに買っておいたやつの生き残り」 俺の心を読んだみたいに、羽依からのアンサー。 それじゃ、その生き残りさんをありがたくいただこうかな。 俺は羽依の手からクッキーを奪って、頬張る。 「おいし?」 「うん、うまい」 だから。 そうやって首傾げるの、反則ね。