俺、羽依の隣じゃなきゃ授業受けないし。
休み時間だって、羽依以外と慣れあうつもりない。
だけど、たったそれだけのことで、俺は毎日学校に通うようになった。
『あ、田中くん、今から職員室?』
『そうだよー』
『じゃあこれも一緒に持ってってよ』
『いいよって言いたいとこだけど、この前俺にテスト負けた罰がまだだったよな?』
『……げ』
『うん。羽依も手伝え』
…なんだけど。
学校に通うようになって分かったことがひとつ。
羽依は俺にだけ優しいわけじゃない。
羽依は俺にだけ笑うわけじゃない。
当たり前なんだけど。
俺にとっては羽依しかいないから、それがひどくショックだった。



