【完】子犬なんかじゃないから、いただきます。






そして、周りの友達に止められるのもお構いなしで俺の元へ駆け寄る。




『葵。学校来たんだね』


『…うん』


『えらいぞー』





にこにこ笑いながら、俺の頭を撫でる。
俺よりいくつか背の低い羽依の背伸び。



…ぜんぶ、愛おしい。
俺が守りたい。そう思うのは、いたって自然なことだった。



気軽に俺に触れる羽依を見て、クラスメイトはざわついていたけど。




『傷もゆっくり治していこうね。喧嘩しちゃダメだよ』


『うん』




羽依の言うことならなんだって守りたい。
そんな風に思ったのは人生ではじめて。




それくらい、羽依は俺にとって特別だった。