【完】子犬なんかじゃないから、いただきます。






宿題はほぼ終わった。
ふたりで手分けするとやっぱりはやい。




「ねえ、葵」


「ん?」




うわ…。
上目遣い、ずるい。



羽依のくりんとした瞳が俺の目をまっすぐ見つめて、吸い寄せられるみたい。



一緒に過ごすたび、好きになってくから、困る。





「ちょっとゲームしよ」


「いいよ」





気分転換ね。
勉強ばっかり、楽しくないしね。



部屋のモニターを付けに行く羽依を眺める。



華奢な体。
サラサラな黒髪。
耳に光るピアス。



ぜんぶ、俺を焚きつけるにはじゅうぶんだ。




…反則だよ、羽依。



ねぇ、羽依だって気づいてたんでしょ?
とっくの昔から、俺の気持ちに。