「ひ、ひよっ……待って…!!」
ほんと、だめだから。
これ以上は…あたしが、ダメになっちゃいそうな気がする。
うまく説明できないけど、いてもたってもいられない。
「待てない」
「っ……」
うしろから抱きしめられたまま。
だって、こんな甘いヒヨ知らない…!
顔は見えないけど、あたしの赤くなった顔も見られないからよかった。
「…羽依のほうが、甘い」
「え…っ」
もう一度、首を舐められる。
甘くない…。
あたしのこと、お菓子かなにかだと思ってるでしょ?
今日、外出てないから…汗かいてなくて、よかった。
「っ……ねぇ、ヒヨ…」
「ん?」
あぁ、心臓破裂しそう。
一旦ストップ、ヒヨ。
「なんで、あたしにこういうことするの…っ?」
必死のその質問に。
ヒヨは、なんにも答えなかった。