【完】子犬なんかじゃないから、いただきます。







そのあと。
クレープとか、焼きそばとか、食べて。



もうそろそろ満足だねって。
午前の部も終わりそうだねって、そんなタイミング。




(……あ)




見たくないもの、見ちゃう。
そういう宿命なのかもしれない。




「ひよくん、口ついてるよ」


「あ? あぁ…」




思わず、目をそらした。




クレープを食べるヒヨと、その口元をハンカチで拭う原田さん。




…どこからどう見てもお似合い、だもんなぁ。



美男美女だし。
傍から見たらカップルにしか見えない。





「羽依」




俯いてたあたしの手を、葵に握られた。
あたしの気持ち…読まれたのかな。




葵は優しいから。
こういうとき、何も言わないでいてくれる。
それがすごく心地いい。




葵のことは大好きなのに…。
どうして、恋愛感情を介しては見れないんだろう。