葵たちとわかれたあと、五分もしないうちに。
「ごめん、遅れた」
お目当ての男の子、到着。
おそーいって怒るつもりだったけど、葵たちが話し相手になってくれたから退屈しなかった。
「迷っちゃった?」
「羽依じゃないんだし」
「…あたしだって迷わないもん」
子供あつかい、やめてよね。
ヒヨは頭の後ろをかいて、そっぽ向いた。
「そうじゃなくて……高校のやつと偶然会って、絡まれてた」
「だれ?」
「7組の女子」
ふーん。
つまんない。
ちょっとだけ拗ねとく。
そんなの、すぐ巻いてあたしのところ走ってきてよ。
…なんて、わがままだね。
「行こ」
ヒヨの背中。
10年という月日は恐ろしい。
もう、全然別人だもん。



