私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編


「嫌なの…!!」

「大丈夫、俺もいるから」

「……そう言って置いて帰るじゃん……」

「……………………」

「……雄斗なんか嫌い……」

「…………いいよ、明日はずっと一緒にいよ
 仕事休み取るから」

「……………………」

「………そうしたら少しは頑張れる…?」

「………一人でいい
 仕事行って…………」

「……俺さ、香音に嫌いって言われるの慣れたけど………正直傷つく
 確かに……いつも大丈夫って言いながら香音を置いて帰ってた
 それはごめん…………
 毎日は無理だけど…………1日位なら休める
 だからどうしたい?」

「…………私は一人で大丈夫…
 雄斗は学校行ってよ………」

「大丈夫かどうかは聞いてない
 俺が聞いてるのはお前の気持ちだ
 一人でいたい、いたくない、どっち?」

「…………いたい…」

「嘘つき
 俺に嘘つくのは100年早い
 お前分かりやすいんだから………素直になれ
 俺が苦しくなるから…………」

「……どうして雄斗が苦しくなるの…?
 関係ないじゃん………」

「あるよ
 だって……我慢させてるわけじゃん?
 自分の本音を押し殺して………俺に気を遣って嘘まで吐かせて………自覚があるからこそ苦しくなる」