「よろしくお願いします
 香音さんの笑顔……また見たいですから」

「ですよね」


そんな話をしていると香音が目を覚ました

「あ、香音おはよ」

「…………………………」

「……香音…?」

香音が何も反応してくれない………どうして…………

「大丈夫ですよ
 この薬使うと、目を覚ました時少しの間ボーッとしてしまうので
 少し休めば治るはずですよ」

「なんだ………良かった…………」

「声は聞こえてると思うので話しかけてあげてください
 ………治ったらそこにあるナースコールで呼んでもらえますか?
 そしたら来ますので」

「分かりました」

そして山中先生は診察室を後にした




「香音………頑張ったな
 俺はずっと………ここにいるから」

そう言いながら香音の手を握りしめた

そうすると微かに握りかえしてくれた

「……ありがとな」


それからも一方的に話しかけた












でも、少しして

「…………ゅ…………と…………」

「お、大丈夫か?」

「………ぅ……ん………」

やっと治ったのかな………

「良かった
 じゃあ山中先生呼ぶな」