熱情滾るCEOから一途に執愛されています~大嫌いな御曹司が極上旦那様になりました~

「今日も可愛いね、葵ちゃん」
「誉め言葉は結構です。昨日の謝罪ももう結構だからね」
「ファーストキスだった? 葵ちゃん、今まで彼氏いたことなかったよね」

蒸し返すなという意味が伝わっていないようだ。私はいっそう頬をぴくぴくさせながら答える。

「成輔には関係ないなァ」
「奪っちゃってごめん。まあ、夫婦になったら、全部全部俺のものになるからいいか」
「勝手に決めるなァ~」

苛立ちがピークに差し掛かりつつある私は、どうして助手席に乗ってしまったのかと昨日と同じ後悔を覚え始めていた。

「交際関係は了承したけれど、夫婦になるとは言ってないし、付きまといは勘弁して。私は基本、放っておいてほしい人間です」
「程よい距離を保った交際がお好みだ、と」
「交際もほどほどで解消します。結婚する気がないので」
「結婚したくない、かあ」
「家事は苦手。仕事はフルで続けたい。子どもがほしいという願望もありません。結婚には到底向かないので」

私ができる家事は掃除と洗濯程度。それもひとり暮らしの最低限といった内容である。
料理はお米を炊いて好きな具材でおにぎりを握ることくらいだ。それにインスタントのみそ汁をつければ、一食になる。その程度で暮らしてきた。
そして、研究室にこもりきりになれば、掃除も食事もおろそかになるような日々でも平気なのだ。家庭の主婦には向かない。