「院田さん、どうかした?」
声をかけられ、立ち止まっていた私は慌てて先輩に駆け寄る。
「なんでもありません」
そう答えながら、あの車が成輔のものだと確信する。あのSUVタイプのドイツ車、間違いない。京都に住んでいた六年間、何度か成輔はあの車で私のもとへやってきているのだ。
オフィスに戻り、スマホを見ると、案の定成輔からのメッセージが来ている。
【外出先から直帰中。近くにいるから、ついでに送るよ】
【先に帰って。まだ仕事がある】と返すが、【俺も仕事をしながら待ってるから大丈夫】との返答。
相変わらず勝手に決めてしまう人だ。資料の整理は明日の朝一番にまわし、私は早々に退勤することにした。
門を出てコインパーキングへ向かうと、運転席で成輔が手を振っていた。
「葵ちゃんが帰ってきたところを見たよ」
「私もあなたがここにいるのが見えた。なんでいるの」
「外出先から直帰だって言ったでしょ」
「迎えは頼んでないし、昔からこういうのはやめてと言ってるんですがねー」
「ついでついで」
ここで成輔とやりとりをしているのを、帰路の社員たちに見られたくないため、仕方なく助手席に乗り込む。成輔は清算をして車を発進させた。
声をかけられ、立ち止まっていた私は慌てて先輩に駆け寄る。
「なんでもありません」
そう答えながら、あの車が成輔のものだと確信する。あのSUVタイプのドイツ車、間違いない。京都に住んでいた六年間、何度か成輔はあの車で私のもとへやってきているのだ。
オフィスに戻り、スマホを見ると、案の定成輔からのメッセージが来ている。
【外出先から直帰中。近くにいるから、ついでに送るよ】
【先に帰って。まだ仕事がある】と返すが、【俺も仕事をしながら待ってるから大丈夫】との返答。
相変わらず勝手に決めてしまう人だ。資料の整理は明日の朝一番にまわし、私は早々に退勤することにした。
門を出てコインパーキングへ向かうと、運転席で成輔が手を振っていた。
「葵ちゃんが帰ってきたところを見たよ」
「私もあなたがここにいるのが見えた。なんでいるの」
「外出先から直帰だって言ったでしょ」
「迎えは頼んでないし、昔からこういうのはやめてと言ってるんですがねー」
「ついでついで」
ここで成輔とやりとりをしているのを、帰路の社員たちに見られたくないため、仕方なく助手席に乗り込む。成輔は清算をして車を発進させた。



