「それで、葵はこれからその岩千先生のところに怒鳴り込みにいくの?」
夕方、リビングで準備万端の私を見て、帰宅してきた成輔は言った。
「怒鳴り込みというか、正当な文句。百合をもてあそんでくれたことに対して物申して、二度と百合に近づくなって通告してくる」
仕事上、関わることもあるのだ。多少なりとも自責の念があるなら、もう自分から百合には関わらないでほしいものだ。
「とりあえず、落ち着いて。ほら、座って麦茶飲もう」
「麦茶飲んでる場合じゃない」
しかし、成輔は私をぐいぐいと押してダイニングの椅子に座らせ、言葉通り冷蔵庫の麦茶を注いだグラスを置く。
「まずね、人の恋路に首を突っ込むものじゃないよ」
成輔の笑顔に私は「はあ?」と憤慨した返事をしてしまった。
「百合ちゃんもお相手も大人。本人同士で話し合ったことに、周囲があれこれするもんじゃないよ。まあ葵はかなりシスコン気味だから、怒るのは無理もないと思うけど」
「でも、相手の態度はあんまりだとは思わない? 師匠に言われて引くぐらいなら、最初から百合のことなんか大事に思ってなかったんだ」
成輔はふふっと笑う。
「それは本人に聞かなきゃわからないね」
「聞いたってなにもわからないよ」
夕方、リビングで準備万端の私を見て、帰宅してきた成輔は言った。
「怒鳴り込みというか、正当な文句。百合をもてあそんでくれたことに対して物申して、二度と百合に近づくなって通告してくる」
仕事上、関わることもあるのだ。多少なりとも自責の念があるなら、もう自分から百合には関わらないでほしいものだ。
「とりあえず、落ち着いて。ほら、座って麦茶飲もう」
「麦茶飲んでる場合じゃない」
しかし、成輔は私をぐいぐいと押してダイニングの椅子に座らせ、言葉通り冷蔵庫の麦茶を注いだグラスを置く。
「まずね、人の恋路に首を突っ込むものじゃないよ」
成輔の笑顔に私は「はあ?」と憤慨した返事をしてしまった。
「百合ちゃんもお相手も大人。本人同士で話し合ったことに、周囲があれこれするもんじゃないよ。まあ葵はかなりシスコン気味だから、怒るのは無理もないと思うけど」
「でも、相手の態度はあんまりだとは思わない? 師匠に言われて引くぐらいなら、最初から百合のことなんか大事に思ってなかったんだ」
成輔はふふっと笑う。
「それは本人に聞かなきゃわからないね」
「聞いたってなにもわからないよ」



