私はお見合いから帰宅して、そのままお風呂に直行した。まだ夕方にもなっていなかったけれど疲れていた。
足をのばして湯舟に浸かり、ふうと息をつく。
断る気満々で行ったお見合いで、まさかの成輔登場。そして交際。事態が大きく変わってしまった。
成輔は家元にならなくても私と結婚したがっている。
私が拒否すれば、成輔と結婚するのは百合。それを今になって私は申し訳なく思い、避けられるなら避けたいと思っている。
そして、成輔の好意の正体がわからない。
(交際……という体で会って、成輔の本音を聞きだそう)
なにしろ、成輔にメリットが見えないのだ。院田流を使って、何か大きな新規事業でもしたいのだろうか。だから、私と結婚したいとか?
そんなことを考えていると、脱衣所から百合の声が聞こえた。
「お姉ちゃん、バスタオル置いておくよ」
「え? 私持ってきてなかったっけ?」
お風呂の戸を少しだけ開けて、百合が顔を出す。百合は長い柔らかな髪をひとつにまとめている。お稽古やイベント時は着物を着るが、今日は春物のワンピース姿だ。
今日も私の妹はとびきり可憐で可愛い。
「台所の椅子に置きっぱなしだったよ。お茶飲んだときじゃない?」
「ありがとー。助かった」
「お見合い、どうでしたかー?」
私の長風呂を察して、百合は待ちきれない様子で尋ねる。
足をのばして湯舟に浸かり、ふうと息をつく。
断る気満々で行ったお見合いで、まさかの成輔登場。そして交際。事態が大きく変わってしまった。
成輔は家元にならなくても私と結婚したがっている。
私が拒否すれば、成輔と結婚するのは百合。それを今になって私は申し訳なく思い、避けられるなら避けたいと思っている。
そして、成輔の好意の正体がわからない。
(交際……という体で会って、成輔の本音を聞きだそう)
なにしろ、成輔にメリットが見えないのだ。院田流を使って、何か大きな新規事業でもしたいのだろうか。だから、私と結婚したいとか?
そんなことを考えていると、脱衣所から百合の声が聞こえた。
「お姉ちゃん、バスタオル置いておくよ」
「え? 私持ってきてなかったっけ?」
お風呂の戸を少しだけ開けて、百合が顔を出す。百合は長い柔らかな髪をひとつにまとめている。お稽古やイベント時は着物を着るが、今日は春物のワンピース姿だ。
今日も私の妹はとびきり可憐で可愛い。
「台所の椅子に置きっぱなしだったよ。お茶飲んだときじゃない?」
「ありがとー。助かった」
「お見合い、どうでしたかー?」
私の長風呂を察して、百合は待ちきれない様子で尋ねる。



