翌日、私は緊張の面持ちでマンション近くの産婦人科を訪れた。
一時間後、私は超音波写真を手に病院を出ることになる。そしてその場で成輔にメッセージを打った。

【妊娠9週目でした。赤ちゃん、今年の10月に生まれます】

超音波写真も撮影し、送る。
仕事中だろう。すぐに既読はつかないがそれでいい。
きっとそわそわしているはずだから、手が空けばメッセージを確認するだろう。
成輔がどんな顔をするか想像し、私はスキップでもしたい気持ちだった。吐き気がおさまっていない体調を考えるととてもそんなことはできないけれど。

「赤ちゃんがいるんだ」

お腹に触れ、自然と涙ぐんでいることに気づいた。

「成輔と私の赤ちゃん」

自分の声がものすごく優しく響いて、少し恥ずかしかった。