晴の息は切れていないか?
晴の流れる汗がキラキラと輝き、滴となって落ちて行く。
その1つ1つを丁寧に脳裏へと焼き付けている自分がいる。

それはハジメに恋をした時と同じだった。
相手から視線を外すことができない。
不安と胸の高鳴りと、そして喜びが体の内側から噴水のようにあふれ出す。

それは時に自分の醜い部分までも一緒に噴き出してしまい、慌てて両手でかき集めて隠してしまわないといけなかったりする。

でも、恋をすれば取り繕ってなんていられない。
その時の感情、そのものだった。

いや、もしかしたらハジメの時よりも更に強い独占欲が湧いているかもしれない。
あたしは自然と椅子から腰を上げ、叫んでいた。
「晴、頑張れ!! 晴!! 晴!!」