早く家についた俺たちは、昨日と同じようにリビングでスケジュールの確認をしていた。
明日は大した仕事も入っていないし、うまくいけば今日より早く帰ってこられるかもしれない。

「ねぇ、晴。今日聞いた新曲どう感じた?」
「『よかった』ってあの場でちゃんと伝えただろ」
俺がそう答えると圭は俺の手の中にあるスケジュール票を奪い取った。

「なにすんだよ」
「早く帰るために適当に答えただけでしょ!?」

圭の怒った顔が目の前にある。
俺はふぅーっと、息をはき出して「仕方ないだろ」と、言った。

「今日の所はまぁ許してあげるよ、でも明日の打ち合わせの時には適当な感想は控えること!」
圭にそう言われ俺は「わかったよ」と、渋々答えたのだった。