コンサートから帰った翌日は1日オフだ。
俺と圭は午前中にジムへ行って体力作りをして、屋敷へと戻ってきていた。
広いリビングのソファに座り、高級な紅茶を飲みながら明日のスケジュールを確認する。

明日は朝からレッスンスタジオに入り、午後からは雑誌の取材を2社受ける。
それから次の新曲の打ち合わせた。
一連の時間を見ていると、圭がリビングに入って来た。

「晴、最近赤岩にカヤちゃんの彼氏のことを調べさせていたみたいだね」
圭がそう言い、俺はスケジュールから視線を外した。
「赤岩から聞いたのか?」

「いや。勘だよ、勘」
「ちょっと気になる顔だったからな」
俺がそう言うと圭は俺の後ろに回り込んできた。
そして、ソファの後ろから俺の体に腕を回す。