つぐむちゃん、口を開けて。




「え、つぐむちゃんのせいって……? せいというかおかげというか……今までお世話にはなってきましたけど……じゃなくて」



 千鶴くんがわたしの顔を覗き込む。



「泣かなくていいんだよ? これは全面的に俺が悪いからさ……」

「っ、ううん……っ」



 首を振る。

 わたしが悪いんだ。いつまで経ってもしたいって言えなかったから。



「っわ……!? ちょっ、俺、汚いよ!?」

「汚く、ないっ……!」



 みかんが床に転がる。

 千鶴くんの腰に抱き付いて、ずんずんと前に進む。

 そのままベッドまで戻し、最後に強く胸を押した。


 バランスを崩した千鶴くんがベッドに座る。

 わたしは、その上に跨がった。



「つ、つぐむちゃんっ!?」