季節は移ろい、街はイルミネーションに彩られている。

「寒っ…!」

一人歩きながら、コートのボタンをしっかりとめる。

最近、体調があまりよくないので、暫く仕事をセーブすることにした。

今日は、クリスマス・イヴ。

ちーちゃんと出逢った頃から、毎年二人で過ごしてきた。

私は、これが最初で最後だから…と、ワガママを言い、今日はちーちゃんと待ち合わせてのクリスマスデートである。

既にちーちゃんは待ち合わせ場所に着いており、私を見つけると手を振ってくれた。

「待った?」

「ううん。僕もさっき着いたばかりだよ」

何だか、まるで付き合いたてのカップルのような会話だ。