「ん…?」
リアルにそっと触れた唇のぬくもりを感じ、ゆっくり目を開けた。
「あれ、及川くん…」
「起こしちゃった?ごめんね」
夫である、及川千尋が優しい声で言う。
「キスしたら目覚めるなんて、白雪姫みたいだね」
「白雪姫…あれってオリジナルでは殴られて目が覚めるらしいけど、そんな目覚め、夢もロマンもなくて嫌よねぇ」
「あはは、それはたしかに嫌だ。というか、かなり久々に“及川くん”なんて呼んだりして、どうしたの?」
今でこそ、夫のことを、ちーちゃんと呼ぶのにも慣れたが、独身時代から新婚当初までは、5年以上、ずっと及川くんと呼んでいた。
「寝ぼけてたみたい。まだ恋人だった頃の夢見てたから」
リアルにそっと触れた唇のぬくもりを感じ、ゆっくり目を開けた。
「あれ、及川くん…」
「起こしちゃった?ごめんね」
夫である、及川千尋が優しい声で言う。
「キスしたら目覚めるなんて、白雪姫みたいだね」
「白雪姫…あれってオリジナルでは殴られて目が覚めるらしいけど、そんな目覚め、夢もロマンもなくて嫌よねぇ」
「あはは、それはたしかに嫌だ。というか、かなり久々に“及川くん”なんて呼んだりして、どうしたの?」
今でこそ、夫のことを、ちーちゃんと呼ぶのにも慣れたが、独身時代から新婚当初までは、5年以上、ずっと及川くんと呼んでいた。
「寝ぼけてたみたい。まだ恋人だった頃の夢見てたから」