翌日。


朝起きようとしたら、輝悠先輩に抱きしめられていて、起きられなかった。


あの後、結局唇が腫れるかと思うほどずっとキスをされて。


ご飯を食べたり、お風呂に入ったりした後、眠ることになったんだけど……


何故か一緒に寝る羽目に。


最初は眠れないかと思ったけど、意外と寝られるものだよね。


ってこんなこと考えてる場合じゃなかった。


早く抜け出さないと……


そう思って身動ぎしたけど、全然抜け出せない。


それでも頑張って抜けだそうとしていると……


「クスッ」


頭上から笑い声が聞こえた。


もしかして……


顔を上げると、輝悠先輩と目が合った。


「輝悠先輩。起きていたんですね」


あいさつよりも先に恨めしい声を出してしまう。


起きているなら、離してくれればいいのに……