「輝悠、お前は何のためにここにいる」
「もう分かってるよね、父さん。俺は久我組を潰すために来たんだ。それが龍島組の組長の望みだから」
「嘘だろ、輝悠!?」
「「「若……」」」
潤さん達は悲痛そうな声を上げた。
輝悠先輩は敵になってしまったんだ……
そう思ったら、悲しくなってくる。
「そうか。なら、俺はお前を敵と見なさねばならんな」
「そんなっ、組長……!」
組長さんは苦虫をかみつぶしたような顔をしていた。
苦渋の判断なんだよね……
そんな組長さんに対し、輝悠先輩は涼しい顔をしている。
元の先輩に戻ってほしいよ……
こんなのやだ……
「父さん達に勝つのは一筋縄ではいかなそうだね。塩野は手伝ってくれないの?」
「冗談言わないでほしいっスわ。俺は久我組に入るよう言われただけなんスよ。そもそも、俺は剛さん、いや伊崎組を潰した久我組の連中も剛さん達を見捨てた龍島組の組長も嫌いっス。龍島組の組長の言いなりになろうとは思わないんで。あんた1人で勝手にやればいいっス」
「そっか。なら仕方ないね」



