何の感情もこもっていないような……
私はまたしても輝悠先輩の言葉にショックを受けた。
「そうか、分からないのか。俺達のことは記憶にあるようだな」
「うん、父さん達のことは分かってるよ」
本当にどうしちゃったんだろう、輝悠先輩……
どうして、私のことを……
「質問を変えるとしよう。お前は今どの立場なんだ?」
「もちろん久我組の若頭だよ」
「それに嘘偽りはないのだろうな?」
一気に緊迫した雰囲気になった。
その言葉にはどういう意味がこめられてだろう……?
「チッ、まさか記憶障害になるなんて思わなかったっスわ。まぁ、この状況が見れただけ良しとするっス」
塩野さんの言葉は小さかったけど、私の耳にちゃんと聞こえた。
どういうこと……?
塩野さんは輝悠先輩達と仲間なはずじゃ……



