何でも、輝悠先輩に憧れているのだとか。


「そうですね……」


そんな塩野さんもやっぱり輝悠先輩のことが心配みたい。


輝悠先輩、今どこにいるんだろう……?


「未珠ちゃん!」


珍しく焦り気味な声だった。


「潤さん」


振り返ると、潤さんで声と同じく顔も焦っていた。


「どうかしました?」


「ねぇ、輝悠から連絡来た!?」


「いえ、来てないですけど……」


「未珠ちゃんにも連絡来てないのかー……」


明らかにがっかりしている潤さん。


何かあったのかな……?


「輝悠さんはどうしたんスか?」


「あっ、塩野もいたんだ!いや、なんか組長に確認したら、どうも輝悠1人で龍島組のとこに行ったみたいでさ」


「えっ、龍島組に1人で行ったんスか?無謀すぎるっス!」


「そーなんだよ!昨日の夜に行ったきり戻ってきていないみたいなんだよねー……」