ドロ甘な愛を稀血に溶かして

美織ちゃんの問いに応えぬまま、俺は無表情で自分の席に戻った。

椅子に座り、机に片ほほを張りつけて目をつぶる。



小4まで、俺は人間だと思い込んでいた。

自分が吸血鬼の末裔なんて、考えたこともなかった。



事件が起きたのは、小4のバレンタインデー。


これから起きる悲劇なんて全く想像していなかった俺。

リビングのソファに座りながら足をバタバタバタ。



美織ちゃんなら、俺にバレンタインチョコをくれるよね?

去年も学校が終わってから、家まで届けにきてくれたし。

くれるなら、義理チョコじゃなくて本命チョコがいいな。


なんてソワソワしていて。



俺はソファからピョン。

リビングにあるおばあちゃんの遺影の前進み、正座でビシっ。