ドロ甘な愛を稀血に溶かして



心臓が過労死しちゃいそうなほど飛び跳ねているけれど、ドキドキを落ち着かせる場所なんてどこにもない。



ここは観覧車の中。

大好きな人と二人だけの狭い密室。



しかもクリアなガラス張りだから、私が抱きしめられているのは他の観覧車から丸見えで。

笑顔で私に手を振る同級生もいれば、手でハートを作りながらニヤニヤしている人まで。



恥ずかしいけれど、幸せ過ぎる。

キュンキュンで目が回りそうだけど、環くんの体温をずっと感じていたい私もいる。



「美織ちゃん聞いてくれる? 今日、やっとわかったんだ。俺が吸血鬼として生まれてきた理由」


「理由?」


「世界中の誰よりも美織ちゃんを愛せるようにだったんだなって。だって吸血鬼しか、美織ちゃんの血までは愛せないでしょ?」