ドロ甘な愛を稀血に溶かして



「そして最近、君たちが修学旅行でうちの遊園地に来るって知って、お金積んで君たちを調べた」


「趣味悪っ」


「まさかみおりんが稀血(まれち)だけじゃなく、夢に人を招き入れることができる誘い人(いざないびと)でもあったとはね。二人はラブラブなのかなって思ったら、環くんがみおりんを拒絶してるって報告書に書いてあるし。片方が持ってる婚約誓約書が、破られたとか聞いちゃったからさ。心配で、いてもたってもいられなくなっちゃって」


「だから、こんな手の込んだことをしたの?」


「まぁね。キミのおじいちゃんには恩がある。心を救ってもらったんだ。そのお礼ってことでね」


「心を救ってもらった?」


「あの時の俺は鬱っぽくてね、吸血鬼の自分がどうしても許せなくて、地面を睨みつけるように下ばっか向いて生きてた。人生終わらせたいとまで思っていた俺に、キミのおじいちゃんは言ってくれたんだよ。『吸血鬼として生まれてきた意味を見つけられた時には、心が病んでる吸血鬼を救ってあげてくれないかな? うちの孫もキミと同じように悩んでる。そういう吸血鬼はたくさんいると思うから』って」


「おじいちゃんが、そんなことを……」