ドロ甘な愛を稀血に溶かして










暗闇の中で、どれくらい眠り続けていたんだろう。

今私は、ベッドに寝ているようだ。



――私、生きている。



まぶたを開ける気力がないから周りを確認はできないけれど、聴覚は敏感で。

耳に飛び込んできた大好きな声を、目をつぶったまま堪能せずにはいらえない。



「牧村さん、美織ちゃんは本当に生きているんだよね?」


「環、安心して。脈もあるし、呼吸もしてる。心臓も止まってないから」


「もう1時間以上も目も覚まさないんだ。このまま意識が戻らないってことも……」



あれ?

環くんと牧村さんの距離感が、縮まってない?

敵同士だったはずなのに。



「キミはどれだけ婚約者を愛しているわけ? お医者さんをここに呼んでみてもらった。修学旅行の集合時間までには目覚めるだろうって、言われたんだ。お昼ご飯でも食べて、気長に待とう。うちの遊園地の食堂、出前でここまで運んでくれるから。はい、これメニュー表。俺のおすすめはカツカレーかなぁ」