私は辺りを見回した。
このお化け屋敷は、不気味な廃墟ビルが再現されている。
小道具として散乱しているのは、壊れたドアや家電や机など。
あっ、折り畳みのパイプ椅子がある。
あれなら持ち上げられるし、一撃をくらわせるにはちょうどいい武器になるかも。
私が牧村さんを攻撃してひるんだすきに、環くんと二人でお化け屋敷から逃げ出そう。
外に出ればお客さんがたくさんいる。
うちの学園の先生や生徒も。
この遊園地のスタッフが全員、牧村さんの仲間だとしても、数では私たちの方が有利。
みんなが録画機能のあるスマホを持ち歩く現代で、人前で私たちに危害を加えるとは思えないし。



