ドロ甘な愛を稀血に溶かして



「みおりん。来世では、普通の人間として生まれておいで」



聖母マリア様のように優しい、牧村さんの声。

でも彼の行きすぎた笑顔は、醜すぎるほど歪んでいる。

くっくっくっと、不気味な笑い声も漏らしている。



「溺死は苦しいって聞くけど、すぐに楽になるから安心してね」



お姫様抱っこの状態から、今度は牧村さんの肩に担がれて。

足でバタバタ抵抗したせいか、太ももをガシっとホールドされて、なすすべがなくなっちゃった。



私って、本当に沼に投げ込まれちゃうの?


生贄(いけにえ)として、今ここで人生が詰んじゃうの?



絶対に嫌だよ。

環くんに伝えたいことがあるんだもん。