ドロ甘な愛を稀血に溶かして


「そんな記憶、私には……」


「ないだろうね。キミが車に惹かれて、意識を飛ばしている時の出来事だからね」


「それって、私が小4の時の……」


「正解。今も君の首筋には、うっすらアザが残っているだろ?」



確かに鏡で首を見るたび、気にはなっていた。

ちょっとだけ、青紫っぽくなってるのが。

子供の頃に虫に刺されの跡がずっと残っているんだろうなって、勝手に思い込んで納得していたけれど……



「君は200年に一度の逸材なんだ。吸血鬼を救う救世主なんだ」


「私なんかが……救世主?」


稀血(まれち)誘い人(いざないびと)だからね。 吸血鬼が絶滅しないために死神にささげる、生贄(いけにえ)なんだよ」



なに……それ……

私が生贄なんて……