「あの……離してくれませんか……私の手……」
「ダ~メ。そんなことしたら、みおりんは逃げちゃうでしょ?」
「それなら教えてください。なんであの沼に鍵があるって、わかるんですか?」
「俺の勘。鍵についている猫のキーホルダーが、俺を呼び寄せいている感じがしてね」
「着替えやタオルがないので、沼に入るのは……ちょっと……」
「ちっ。見張り男がいなくなった隙を狙って、生贄をここまで連れてきたのに」
「えっ?」
よく聞こえなかったけど、嫌味顔で舌打ちをされたような……
「じゃあ、俺が連れてってあげるよ」
おっとり微笑んでいるし、気のせいか。
ひゃっ!
ままま……、牧村さんやめてください。
なんでいきなり、私をお姫様抱っこしてるんですか?



