次の日。


「はぁ……」


朝から憂鬱(ゆううつ)でため息が止まらない。

空は真っ青に晴れ渡っているというのに、私の心はどんよりと曇っている。


『やっと見つけた……俺の“運命の(つがい)”』


意識が朦朧(もうろう)とする中で聞こえてきた野獣様の言葉。

それが今もずっと頭から離れない。


最近の研究で判明したとはいえ、本当に存在するのかどうか定かではなかった。

だけど、昨日の野獣様の言動で確信に変わった。


まさか、本当に第二の性が存在していたなんて。


昨日、気を失った野獣様をチャラ男くんに任せたあと、私は図書室で再度第二の性について調べてみた。


そのとき、目に飛びこんできたのが――“発情期”だった。