♡
次の日。
「はぁ……」
朝から憂鬱でため息が止まらない。
空は真っ青に晴れ渡っているというのに、私の心はどんよりと曇っている。
『やっと見つけた……俺の“運命の番”』
意識が朦朧とする中で聞こえてきた野獣様の言葉。
それが今もずっと頭から離れない。
最近の研究で判明したとはいえ、本当に存在するのかどうか定かではなかった。
だけど、昨日の野獣様の言動で確信に変わった。
まさか、本当に第二の性が存在していたなんて。
昨日、気を失った野獣様をチャラ男くんに任せたあと、私は図書室で再度第二の性について調べてみた。
そのとき、目に飛びこんできたのが――“発情期”だった。



