「えっ、嘘⁉」


隣のクラスの子が、びゅんっと勢いよくレーンを走って行った。


それから、2人、3人と、後から走り出したはずの他のクラスの子達が、次から次に私を追い抜いていく。


どっ、どうしよう……!


全力で走っているとはいえ、このペースだとクラス対抗リレーに命をかけている一軍女子に怒られる!


「何で真面目に走らなかったの?」って私を取り囲んで責める光景が……うぅっ、リアルにありそうで怖くなってきた……。


想像したら現実にならないようにとスピードを上げるものの、前を走る人たちからどんどん引き離されていく。


このままじゃヤバい。せめてビリには、ビリにだけにはなりたくな――あっ……。